『欠点』

    今日も今日とて自己嫌悪、と行きたいところなんですが、最近の僕の思考停止具合といったらもう嫌になるくらいで、だって思考を続ければ不愉快になるんだもん、ってバターケーキみたいな安っぽい甘ったるい台詞を吐いて、酒ばかりを飲んでいる始末。これじゃあ、やってられんよ。お前を不愉快にしたのはお前の過去なのだよ。駄目人間の自覚があるのなら積極的に自分の欠点を洗い出し、猛省し、修正を重ねていかねば社会で生き残れんよ。と思いまして、今日の内容は「自分の欠点」です。つっても、よくよく考えても、自分の欠点なんて見当たらないんですが(笑) ということは真人間だったのか僕は、と言うつもりは全くなく、きっと反省すべき過去を思い出せてないだけなんですよね、僕、頭が悪くなったんですかね、えへへ、えへへ、つって、頭を木魚のようにポンポコ叩いていると、脳の思考や社会性を司る部分、前頭前野って言うらしいんですけど、そこがエラーを吐いちゃって、僕が飼っている、十年来の付き合いの、ひと撫でしてやっただけでいつまでも擦り寄ってくる、小さくて可愛い僕の愛犬の、愛犬の首を、両手で強く絞め上げてしまいました。家族が悲鳴をあげて駆け寄る最中、僕はストローのように細い愛犬の喉から水道管が壊れるような音がしたのを聞き漏らしませんでした。って、内容がトチ狂ってきていますよ。そもそも僕は犬を飼っていません。これは僕の悪い癖です。問題に直面すると、すぐ妄想の世界に逃げ込んでしまう。そこで僕は非道いことを行い、現実問題の矮小化を図ろうとしてしまう。ウスズくん、意味不明なことは辞めましょう。はい、辞めます。ごめんなさい。


 閑話休題。って今日のお題は何でしたっけ。あ、「自分の欠点」でしたね。いやぁ、皆さんは自分の駄目なところ、反省すべき部分、というのは思い当たりますか。僕はありますよ。いや、さっきは無いとか言っちゃいましたが、あれは嘘でした。実を言うと、つい今朝方、学校の始業時間に遅れてしまいました。遅刻ってやつですね。僕は結構な頻度でしちゃいます。何故遅れるのかというと、これがおかしな話なんですが、特別寝坊したとか体調が優れなかったとかではないんですよ。ボーっとしていたらいつの間にか4分5分と過ぎていて、気付いた頃には、急いで行っても始業時間に間に合わない時間になっている。講師によっては遅刻理由を問い質され、まさか、「呆けていたから」などと、ナマケモノも木から落ちるほどの吃驚な台詞を言えるはずもなく、しどろもどろに「体調が優れなくて…」「忘れ物を取りに戻っていて…」と乳の匂いがむせ返るくらいガキ臭い台詞を吐かされる。直さなくちゃなあ、とは思うものの、ボーっとしている間は思考が途絶したみたいな感じで、意思ではどうにも介入しようがないってのが実情なんです。つーか、直す気がないだけだろお前。はい、そうです。すみませんでした。


 あのですね、多分皆さんもそうだと思うんですけど、自分の欠点を探すうちはまだ気が楽で、アレが悪いコレも悪いと簡単に見つけ出し、嫌だわぁワタシ、最低よね、あはは、と悦に入ることすらできます。しかし、いざ直そうとすると、何年にも渡って染み付いた悪癖を取り除くには大変な努力が必要で、最初はいいかもしんないけど、じきに疲れが溜まって、いい加減な感じで、ひょい、と投げ捨ててしまうかもしれません。徒労に終わるけどこれ以上続けるのはいいや、と思って諦めた経験ないですか? これまでなんだかんだ生活できていたんだからこれからもなんとかなる、という経験に裏打ちされた悪魔の囁きに耐えられる人がどれだけいるか、って話です。つまり、僕らは自分の欠点を直そうとしたり直そうとしなかったり、自分の欠点を憎む反面、どこか愛している節がある、と僕は言いたいのです。違うなら違うで構いません。その人は本当の意味で自己を嫌悪し、自己を肯定できる方なんだと思います。僕は自分を憎みきれず、愛しきれず、どっちつかずで中途半端で責任感がなく、愛していたはずの部分を憎み、憎んでいたはずの部分を愛し、勘違いに勘違いを重ねた挙句、どうでもよくなって放り投げてしまう甲斐性なしのくせに、それでも胸を張って生きていきたいと願ってしまう、自分でも笑っちゃうくらい変な存在なんです。だから、自分の欠点に対して、時には改善するよう頑張ったり、時には「まあ、いっか」と受け入れてみたり、一進一退で結局なんにもならないかもしれないけど、それでもいいかなあ、と思うのです。


 さて、僕の地域では、すっかり日も暮れ、家々に灯がともる時間帯となりました。ちゃちゃっと書いて終わるつもりだったのに結局2時間くらいかかってしまいました、あはは。まあ、いいか。書くのは結構楽しいです。推敲してないからなんですけど(笑) はあ、酒飲んで寝ます。おやすみなさい。明日は遅刻しないといいなあ。できれば。