2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『欠点』

今日も今日とて自己嫌悪、と行きたいところなんですが、最近の僕の思考停止具合といったらもう嫌になるくらいで、だって思考を続ければ不愉快になるんだもん、ってバターケーキみたいな安っぽい甘ったるい台詞を吐いて、酒ばかりを飲んでいる始末。これじゃ…

『レイトショー』

眠ってしまっていたようだ。首筋が軋むのを感じながら顔を上げると、煌々と輝くスクリーンが、暗い場所で椅子に縛られた女性が黒ずくめの男に銃を突きつけられているシーンを映していた。あれ、確か、眠りに就く前もこの女性は椅子に縛り付けられ、泣き喚き…

『死んだら負け』

死んだら負けらしいけど、実際その通りだと思うよ。生きて、生きてこそ働き金を稼ぎ美味い飯を食い高級な服飾を身に纏い女を侍らせ鼻の下を伸ばすことができるのであって、それが人生の最大目的とされている現代においては、帰結的に死は敗北なのだ。キミ、…

『不可説不可説転抄』

記憶ごちゃごちゃ、視界ちかちか、身体の輪郭がぼやけ、地上と接点をなくし、僕は宙ぶらりんのふわふわだけれど、胸のあたりから重たい錨が垂れ下がっていて、心だけ地べたを這いつくばって離れない。 試しに体温を測ってみたら、38度6分。ずっと気分悪かっ…

『ラビッドファイア』

平然を装って電車に揺られているけれど、僕の身体には、ずっとどす黒い感情が渦巻いている。 脚を組み替えたり、首を回したりするたびに、チラリと近くにいる同乗者の様子を伺う。 前方には、眼鏡をかけたスーツ姿のサラリーマンが膝にパソコンを抱え、キー…

『愛のうた』

パトカーに乗せられる夢をみる。無限の時間を突きつけられる。無何有郷の牢獄に収監される。人を殺した、人を殺した、と嘯くと皆に嫌な顔をされる。社会から隔絶され、野垂れ死ぬ自分を俯瞰する。待ってましたと野犬が這いより、四肢を食いちぎられ、臓物を…

『ある晩のできごと』

くだらぬ生き方のようですが、これは僕が望んだことであり、だから受け入れるしかないのです。 人生の大先輩であられるところの我が保護者様は、「もったいない、いつか後悔するぞ」と無為に生きる僕に有難いご高説をのたまい勝手に感情移入してくれるのだが…

『リビングデッド』

眠れないというのは最も恐ろしい悪夢で、悪夢にうなされた私は狂ってしまいました。自分の部屋がまるで墓地のように思え、ベッドはさながら棺のようです。意識が明瞭であるにもかかわらず、棺の中で身動きが取れない私は、まさにゾンビ。ゾンビというほかな…

『自己紹介』

そら初めての記事は自己紹介と相場が決まっていますが、人生経験の少ない僕に紹介できる自己なんてものはこれっぽちもないんですよ。本当に何もしてこなかったです。 よくある家庭に生まれ落ち、正常な発達段階を踏み、現代社会が敷く教育レールに疑うことな…